努力は2回、登場する。部下育成よりは育児のために『GRIT やり抜く力』

今回の人事の代わりに読みましたは「GRIT やり抜く力」です。発売当時、結構、話題になった印象なので、少しタイミングを外した紹介ですが、せっかく読んだので取り上げてみます。


オススメ度:★★★☆☆


本書は心理学の研究者でもある著者が、全米のエリートが集う米国陸軍士官学校において脱落してしまう人とやりきる人の資質を調査を通して、人生の成功に必要なのは世間で考えられているような「才能」ではなく、「やりきる力」だと解き明かしていく過程とその重要性を解くPart1とその「やりきる力」を伸ばす方法を解説したPART2、PART3という構成です。


TEDで著者の方がしゃべっているので、内容面はこちらを見ていただければいいのかもしれません。

本書で最も印象深かったのは、著者が達成の方程式と呼ぶ以下の式です。


才能×努力=スキル スキル×努力=達成


この式の中で、「努力」は2回、登場します。だからこそ、何かを達成するには「努力」が最も重要なファクターになるわけです。「才能」はもちろん必要だけど、ある程度の才能の差であれば努力によって挽回できることがよくわかります。この式を見た時に漫画の「ベイビーステップ」を思い出してしまいました。


また本書では気になる自らの「GRIT」を伸ばす方法や他人の「GRIT」を伸ばす方法についても解説されています。ただ他人の「GRIT」を伸ばす方法に関しては、育児に関連する話が多く、メンバーの育成の参考にはしずらいかもしれません。むしろ、採用選考の1つの基準として考慮する方が、人事や才能という観点からは参考にしやすいかもしれません。


本書内には、自分の「GRIT」がわかるテストも紹介されています。ということで、「GRIT やり抜く力」おすすめです。