「誰でもいい」と、言われることがあります。採用に関する要件をお聞きした時に。「応募もこないし、贅沢いえる立場でもない。それに本当に誰でもできる仕事なのだから」と、これはこれで本当なんだと思います。ただ、そこで思考停止してしまって「誰でもいい」からと、「誰も想定しない」採用広報を行ってしまうのはオススメできませんという話です。
採用の人材要件を「誰でもいい」とした場合、法律的に就労できる方すべてがそのグループには含まれることになります。20歳の就労経験のない若者も、年収1000万円を稼ぐ生命保険の営業マンも年金の足しになる仕事を探しているおばあちゃんも時給1600円で働く派遣の事務社員も、すべてそのグループには含まれることになります。しかし、その全員が、その「誰でもいい」求人に応募するかというと、そんなわけありません。年収1000万円の営業マンが、偶然、その求人を目にしたとしても応募する可能性は、ほぼゼロでしょう。つまり募集する側からすると「誰でもいい」でも、応募する側の事情を考えれば、常識的な範囲で応募してくれる可能性があるのは一部の方ということになります。
そして採用広報を行うのであれば、その「応募してくれる層」をしっかりと想定し、その層に向けた広報を行うことが重要です。例えば、時給が最低賃金レベルしか出せなくても、シフトに融通がきくなら主婦(夫)の方なら喜んでもらえるかもしれません。であれば、その事を優先的に表記したり、主婦(夫)が気にする情報を優先的に表記することが大切になります。
もちろん、私たちのような業者がついていれば、そのようなアドバイスなども可能ですがダイレクトリクルーティングなどの場合は、そうはいきません。だから「誰でもいい」募集であっても、「誰なら応募してくれるのか」という視点を忘れずに採用広報を行うことが重要です。という話でした。ご参考までに。
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