ということで、読んでみました話題の(?)「ユニクロ潜入一年」。改めて紹介すると「ユニクロ帝国の光と影」の著者である横田さんが1年間アルバイトとしてユニクロに潜入しルポタージュとしてまとめた一冊です。全体を通してユニクロの労働環境にフォーカスがあたった内容なので、広い意味ではHR界隈の本かなと思い興味本位で手にとってみました。
まず、読み物としては間違いなく面白いです。わざわざ合法的な手続きで名字を変えて潜入するくだり。はじめての潜入先となる幕張新都心店の布袋店長(仮名)の手腕を評価するくだり。そして自分なりに売り場の工夫をして結果が出た時にヤリガイを感じてしまうくだり。著者は一方的にユニクロを糾弾するわけではなく、1人のアルバイトとしての視点で丁寧に語ります。だからこそ、真実味があります。
ただ一方で、そこでユニクロの内幕として描かれる労働環境については、販売/サービス系の業界を知る方にとっては、それほど意外という感じはしないと思います。厳しいは厳しいですが、これまで見聞きしてきた販売/サービスの現場と比べて突出して厳しいという印象は受けませんでした。大なり小なり、同じような問題を抱えている企業は少なくない気がします(だからこそ、今、多くの企業が改善に取り組んでいる印象です)。ということで、読み物としては面白いですが労務的な観点から勉強になるかというと微妙なので、人事の方へのオススメ度は、こんな感じです。
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