以下のニュースがちょっと、話題になっていました。
女性議員が議会に子連れ出席求め 開会遅れる 熊本市議会
NHK ニュース
22日開会した熊本市の定例市議会で、女性議員が生後7か月の長男と一緒に出席しようとし、対応を話し合うため開会が40分遅れました。議員は「子どもと一緒に議会に参加して発言できる仕組みを整えるよう主張したかった」と話しています。
熊本市議会で、市議の1人が乳児をつれて議会に入ろうとしたら、止められた。という話です。結局、子どもの参加は認められれず、その市議は友人に子どもを預けたとか。で、このニュースをきっかけに、いろいろ盛り上がっていますね。ヨーロッパでは議会に子どもを連れて行くのは当たり前になっているとか。
熊本市議会で赤ちゃん連れ議員の出席認められず...でも、世界にはこんなにいます
ハフィントンポスト
一方世界に目を向けてみると、赤ちゃん連れの女性議員が議場に入る事例が、各国で広がりつつある。
先駆けになったのは、カナダの新民主党のミッシェル・ドックリル氏と言われている。彼女は1998年、オタワで国会に、7カ月の赤ちゃんを連れて来た。議長は注意をしたが、議場から追い出されることはなかった。
さて、議会という特殊性をのぞくと、これは職場に子どもを連れて行く「子連れ出勤」に類する話題ということができます。ということで、今回の人事の代わりにググりましたは、「子連れ出勤」についてです。
■子連れ出勤の実例
「子連れ出勤」に関心を寄せてくださっているみなさまへ
ソウ・エクスペリエンス
「子連れ出勤100社プロジェクト」を実施するなど、「子連れ出勤」の代表的な企業。オフィスの見学会も定期的におこなっているようです。
子連れ出勤しています!──「小1の壁」に直面した社員発、新しいワークスタイルの試み サイボウズ式
サイボウズ
働き方に関して、様々な取り組みを行っているサイボウズさん。こちらは試験的に子連れ出勤を導入した際の記事となっています。
こどものそばで働ける新しいワーキングスタイル|株式会社ママスクエア
こちらのママスクエアさんは「子連れ出勤」を前提としている企業。一般の人も利用可能な託児所とカフェを併設したワーキングスペースを商業施設の中にオープンさせ、コールセンター業務などを企業から受託しているようです。スタッフさんはその託児所に子どもを預けながら、コールセンター業務などに従事するようです。ドンキホーテに併設されている店舗もあり、合わせると現在で20店舗以上あるようです。
服一枚でできる<働き方改革>
モーハウス
授乳服をつくっているモーハウスさん。設立から全スタッフが子育て中だったということで、創業以来「子連れ出勤」のようです。
ということで、一口に子連れ出勤といっても大まかに「事業所内に託児所があって、そこに預ける」「子どもを連れてきて面倒を見ながら仕事をする」という2パターンがあるようです。
■子連れ出勤のメリット/デメリット
●メリット
・保育所を見つけられなかったベテラン社員が辞めずにすむ
・採用広報上(特に女性)有利になる
・給与水準を抑えても働き手が見つかる
●デメリット(とリスクとコスト)
・環境整備にコストがかかる(託児所をつくらなくても、ある程度、オフィスを整える必要がある)
・何か事故があって、子どもの健康や生命に何かあった場合の責任の所在
・周囲の業務への影響(子どもがうるさい、泣いてしまうなど)
・生産性が読みづらい(授乳などお世話が必要な場合)
・子連れではないスタッフとの待遇のバランスなど、マネジメントコストが増大する
■実体験
実はヒトフレの更新担当の私も2児の父なのですが、どうしようもない事情があった時、当時3歳だった息子を伴って出勤したこともあります。有給を取ることも可能だったのですが、完全に休むよりは少しでも仕事したいなと思ってのことでした。結果的には、事務的な業務やなじみの業者の方との打ち合わせ、簡単な社内の打ち合わせなど、思った以上に仕事はできました。3歳だったので、四六時中、泣いたりするわけではなかったり、大好きな新幹線の絵本をもってきていたのも良かったと思います。ただ一方で、企画をまとめるなど、まとまった考える時間が必要な仕事など、子どもに構っていてはできない業務があることも強く実感しました。また子どもがいると、どうしても社員の関心を奪ってしまうので、面倒みてくれるのは嬉しいような、申し訳ないような気もしました。
■おわりに
人事界隈的には「子連れ出勤」の話題は、2年くらい前に盛り上がっていた印象です。中心となっていたのは、上でも取り上げているソウ・エクスペリエンスさんです。また追随するように「ママスクエア」などが登場し、当時としては保育園に預けられるか/働けないかというシロかクロではなくて、グレーな第三の選択肢となる新しい働き方として広まっていくかなという雰囲気だったのですが、結局、すこし広まりきらなかったという体感です。業界/業種的には、導入は絶対不可能という会社も少なくないと思うのですが、これから労働者人口が減り採用は難しくなる中、選択肢の一つとして覚えておいても損はなさそうです。
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