オススメ度:★★★★☆
社員の意欲を亢進させるような制度を設計するのも人事部門の役割。ということで、今回の「人事の代わりに読みました」は、「モチベーション3.0」です。少し古い本かつ当時、かなり売れたので読んだことがある人も多いかもしれません。とは言え、モチベーション関連の本としては今でも第一線の一冊といっていいでしょう。
「モチベーション3.0」ということは、もちろん1.0と2.0があります。モチベーション1.0とは、いわば生きるためのモチベーション。生存のために必要な食物などを自分で探す必要があった時代のモチベーションです。モチベーション2.0は、いわば産業革命直後に生まれたアメとムチ式のモチベーション。工場などで多くの人が単純作業に従事していた時に、多く仕事ができればアメをやり、少なかったらムチで叩く式のモチベーションのあり方です。そしてこの考え方は現在にも引き継がれています。インセンティブ給が代表的な例です。しかし、著者は現代の仕事の大半には、このモチベーション2.0は向かないと説きます。そして提唱するモチベーションのありかたが「モチベーション3.0」です。
詳しくは本書を読んでいただくとして、その3つのキーワードは自律性、熟達、目的です。簡単にいえば、人に言われてやる仕事よりも、楽しんで自らやりたいことをやった仕事の方が、やる気がでるよね。という話です。読めばわかるのですが、書いて有ることは多くの人ならわりと共感できることが多いと思います。例えば「興味深い作業に外的報酬を付け加えるとモチベーションを低下させない」という話。自分で能動的にやっていた仕事に、上司がしゃしゃり出てきて勝手に目標はられて、それをやったら賞与が増えるぞみたいな話されると、大抵の人はやる気がなくなるはずです。
ということで、制度設計をするにも若手やメンバーと接するにも「モチベーション3.0」おすすめです。
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