シニア採用を考えるなら、とりあえず当たりたい資料。

さて御社ではシニア採用、取り組んでいますか?今、取り組んでいるにしろ、いないにしろ、これからの時代、シニア層は労働市場において重要な役割を担っていくことは間違いありません。現在では、限られた職種で活用されているイメージですが、これからその活躍のフィールドが広がっていくのは間違いありません。


自社でもシニア採用にチャレンジしたい。そんな時に、まず当たっておきたい資料をご紹介します。リクルートジョブズ(タウンワークなどの媒体の版元であるリクルートの古怪さh)さんが運営してるJBRC(ジョブズリサーチセンター)さんの以下の資料です。


■シニア層の就業実態・意識調査2018(個人編 60~74歳)

主な調査結果を引用します。

属性・職業/定年・継続雇用
○事前調査対象者のうち、就業している人は42.2%。男性の就業率は約5割、女性は約3割だった。
○定年退職の経験がある人は、回答者の49.6%。男性の約7割は定年経験があるが、女性では約3割に留まる。

○定年後に定年前と同じ会社で働いている人にその理由を聞くと、 「職場や勤務地など環境を変えたくないから」45.8%、 「今まで培ったスキルやノウハウをそのまま活かせるから」41.4%、「会社の方から継続を頼まれたから」35.0%などとなった。

仕事探し経験

○5年以内に仕事探しをした人は回答者の28.5%、新しい仕事が決まった人は回答者の12.2%。

○仕事探しで重視したこととして上位にあがったのは「勤務時間」「勤務地」「勤務日数」「通勤時間」などで、無理なく働けることが重視されていると考えられる。「仕事内容が体力的に見あうかどうか」や「自分の経験が生かせるかどうか」も約3割の人が重視している。

○仕事探しをして見つかった人の4割以上が「年齢の制限が低い/幅がせまい」と感じている。

今後の働き方

○回答者に何歳くらいまで働きたいと思うかを聞くと、「70~74歳」が38.6%で最も多かった。また、年齢が上がるとともに、何歳まで働きたいかの年齢も伸びていく。

○仕事をしたい理由は、経済的な面に加えて「健康維持のため」「社会とのつながりを得るため」が上位。

○今後の就労で希望する1日の勤務時間を聞くと「5時間程度」が最も多く、希望する勤務日数は「週に3日程度」が最も多かった。

まず調査したのが2018年の3月ということで、かなり新しいデータというのがありがたいですね。回答者の属性なども詳細に記述されているだけでなく、設問も豊富。その分、読み解くのも大変ですが、間違いなく参考になります。


■シニア層の就業実態・意識調査2018(企業編)

こちらも主な調査結果を引用します。

<主な調査結果>
企業プロフィール
○この1年間の採用実績を聞くと、正社員で60代以上の人を採用した企業は8.7%、パート・アルバイトでは9.3%、その他雇用形態(契約社員・派遣社員・嘱託などを含む)では8.0%だった。

シニア層の雇用

○60歳以上の従業員の仕事内容を聞くと、正社員では「管理職」「事務職」「営業職」、パート・アルバイトでは「事務職」「サービス職」「製造・生産・技能職」、その他雇用形態では「事務職」「専門職・技術職」「営業職」などが多くなっている。

○シニア層が活躍できるように工夫していることを聞くと、「残業はないようにしている」「自宅から通勤できる範囲での配属を考慮する」「仕事内容は本人の体力や経験などに考慮して決めている」などが上位に挙がった。

○継続雇用以外のシニア層従業員について、1日の平均的な勤務時間を聞くと、正社員とその他雇用形態では「8時間程度」が5割以上となった。パート・アルバイトでは、「8時間程度」が25.0%、「5時間程度」「6時間程度」がそれぞれ2割弱となった。

シニア層に対する意識

○シニア層の採用に対して積極的な企業にその理由を聞くと、「求める人材像にあっていれば、年齢は関係ないから」「現在就業中のシニア層従業員が優秀なため」「専門的業務に対応するため」などが上位に挙がった。パート・アルバイトについては「今後の労働力不足に備えた人材戦略のため」も上位になっている。

シニア層雇用の成果、今後

○シニア層を雇用したことで生まれた成果について聞くと、「適切な業務配分ができるようになった」「業務効率、生産性の向上」「従業員の定着による人件費の削減」などが上位に挙がった。


こちら側は企業側の調査です。どのようにシニアを活用しているのか、その理由はなにかなど、こちらも詳細な調査が行われています。


いずれ多くの企業がシニア層の採用を行わなければいけない状況になっていくことは、間違いありません。であれば、早くからチャレンジしノウハウを蓄積した方がいいのかもしれません。